雨天のBBQ(早戸川)

今日は、釣りとは関係無い仲間で早戸川でBBQを行った。天気予報では午前中いっぱい雨の予報だった。皆さんは9:00頃集合の予定だったがた、私を含め数人は準備の兼ね合いで6:00には現地入りした。雨は結構な降りで今後も寒さは続きそうなので、早々に豚汁の支度を開始し、4.5kgのリブロースを捌こうとしたら、包丁を忘れていた・・・。
更に、集合場所も各々に始めての方も多く、現場は携帯が使えない地域で、個々に連絡も取れず、各々に不安な気持ちのまま、疲れ果てた表情で最後に到着した方は10:00近かった、改めて、携帯電話に依存した日頃の生活環境を思い知ったのと、それが不能になった場合のもろさを痛感した。


中学生の頃に、夜に悪さをして国家権力から逃れるために各々があちこちに逃走し、誰が何処に?どのようになったか?も解らないまま不安に真夜中の町を自転車で、仲間との再開を求めてさまよってる時、唯一の手段は口笛だけだった・・・。
遠くから、聞き覚えのある口笛が聞こえた時の嬉しさといったら・・・。
あの時携帯電話というものがあったら・・・・。
便利になった分、無くしてきた物もたくさんある。
今の子供たちって、どうなんだろう?

そんなことを考えながら豚汁の鍋をおたまで掻き回していた。


天気は予報とは裏腹に9:00頃には太陽も顔を出し、各々は慣れぬ手つきで釣りを始めた。
然程、興味の無い人間でも、もともと狩猟民族の末裔である訳で、釣れた(採れた)時の快感はその血を刺激するのは当然のことである。
全く解らない中でも、ワンキャスト毎に学習し、考え、結果を求める。
結果が出た時の感動は、初心者、玄人も、皆同じ尺度で喜べるものである。

自然のフィールドで初心者が簡単にこの感動を味わえるロケーションも残念ながら日本には数少ない・・・。というか、そこに手軽という物を追加した場合は皆無に等しい・・・。


様々な養殖技術の進歩や、水辺を管理する技術の進歩で昨日までロッドも握った事のない初心者でも楽しめる時代にはなったが、先の携帯電話の話ではないが、その為に失った代償とは?



夕方近くになり、定番のMSCにも反応がなくなり、一人、二人とアングラーが去って行く頃、18番のアダムスに活発に飛び出してくる魚たちは、何かを物語っているかのようだった・・・。


バーチャルリアリティーの中に寂しく存在する、ささやかな野生が胸を打った。


小さなカゲロウがたくさん飛んでた。